この記事では実家の空家を空き巣から守る対策と、空き巣に狙われる要因について紹介しています。
私は実体験として空き家になっていた実家に空き巣に入られてしまったことがあります。
幸いにも実家じまいがある程度進んでいたので、金額的に大きな被害はありませんでした。
ただ侵入された跡を思い出すだけで、今でも憂鬱で嫌な気持ちになってしまいます。
これから実家じまいをする方が空き巣の被害などに遭うことなく、片付けができる参考になれば幸いです。
実家の空き家が空き巣に狙われやすい要因5つ!
まずは、空き家になった実家が空き巣に狙われてしまう要因5つについて紹介します。
私は約4年かかって実家じまいを終えましたが、最後の年に空き巣に入られてしまいました。
侵入されてからでは遅いのですが、 明らかに空き巣が狙うかもしれない要因がいくつも重なっていたのです。
空き家の実家が空き巣に狙われる要因として
以上の5つをあげることができます。
空き巣が侵入をためらうように、狙われる要因のそれぞれをなくしておきましょう。
空き家の実家が空き巣に狙われやすい要因①:周囲から見えにくい
空き家になっている実家が空き巣に狙われやすい要因の1つめは、周囲から見えにくくなっていることです。
たとえば植木や雑草が伸びていたり、塀や生垣、高低差などによって玄関などの入り口が見えにくくなっていれば、敷地に出入りがしやすくなります。
私の実家も前面の道路と高低差があり、玄関の階段を上がってしまえば近所の家からは見えにくい構造だったことが要因の一つだったのでしょう。
空き家の実家が空き巣に狙われやすい要因②:空家であることがわかりやすい
実家が空き巣に狙われやすい2つめの要因は、空き家であることがわかりやすいことです。
例えばポストに郵便物やチラシなどが溜まっていたり、ポストからあふれたチラシなどが散らかっていれば、長期不在か空き家だと一目でわかるでしょう。
また敷地の入り口や門のまわり、玄関、庭などの草が伸び放題になっていれば、人の出入りが無さそうだと簡単にわかってしまいます。
私も年に1~2回は草刈りをしていましたが、空き巣に入られた年は父の入退院と施設での看取りをしたため、実家の手入れには時間がとれませんでした。
そのため雑草が伸び放題だったので、人が出入りしていないことが一目でわかったのだと思います。
空き家の実家が空き巣に狙われやすい要因③:表から見えるところにゴミが放置されている
3つめに紹介する空き家の実家が空き巣に狙われやすい要因は、表から見えるところにゴミなどが放置されていることです。
玄関やガレージなどに、紙やビニール類のゴミが風に吹かれて飛ばされてくることがあります。
このようなゴミが片づけられずに放置されていると、人の出入りがない家だと判断されるでしょう。
また吹き飛ばされてきたゴミとは違いますが、誰かが放置したようなゴミには特に要注意です。
空き巣などが人の出入りを確かめるために、わざとゴミ類を放置することがあるからです。
実は私の実家に空き巣が入ったとき、玄関から庭に通じる通路に飲みかけのペットボトル、ガレージに袋に入ったタオルのようなものがありました。
どちらも誰かが敷地内に入って置いていったもののようでした。
実家の片付けに行って気がつけば、このような目印かもしれないゴミも捨てていたでしょう。
門のまわりや入り口などから見えるところにあるゴミは目についたらすぐに片づけておきましょう。
空き家の実家が空き巣に狙われやすい要因④:窓や雨戸がいつも閉まりっぱなしになっている
空き家になっている実家が空き巣に狙われやすい要因の4つめは、窓や雨戸がいつも閉まりっぱなしになっていることです。
季節や時間帯に関係なく、どの窓も雨戸も閉めっぱなしであれば間違いなく空き家であると思われるでしょう。
防犯の面を考えると、空き家になっている実家の窓や雨戸を閉めずにおくのは危険です。
私の実家も防犯になると考えて、窓も雨戸もすべて鍵を施錠して閉めっぱなしにしていました。
あきらかに常に人が居ない家であることが一目でわかったと思います。
空き家になっている実家の窓や雨戸を開けておくのは心配ですが、片付けなどに行ったときに作業中はすべての窓をあけておくなど最小限のことをするのも一つでしょう。
空き家の実家が空き巣に狙われやすい要因⑤:セキュリティシステムなどが設置されていない
空き家になっている実家が空き巣に狙われやすい最後5つめの要因は、セキュリティシステムなどが 設置されていないことです。
空き家ではないかと見当をつけたとしても、警備会社のセキュリティシステムが設置されているのが分かれば空き巣には入らないでしょう。
もともとセキュリティシステムを設置していた家は別ですが、もともと設置されていない家も多いはずです。
私の実家も、もちろんセキュリティシステムは設置していませんでした。
大手の通販サイトでは、一見すると警備会社のマークに見える防犯ステッカーなども販売されています。
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市販されている防犯ステッカーやダミーの監視カメラなどで、セキュリティシステムが入っている家を装うのも一つでしょう。
実家の空き家が空き巣に狙われやすい要因についてのまとめ
空き家になった実家が、空き巣に狙われやすい要因5つについて紹介してきました。
一つだけではなく複数の要因が重なれば重なるほど、ずっと人が出入りしていない空き家という印象が強くなります。
私の実家は大きな住宅街の一角にあり、住民の高齢化などで空き家になる家が増えてきました。
明らかに空き家だと分かる家でも、草などがきちんと刈られてゴミもなく、風通しのためか時々窓が少し開けてあるお宅もあります。
定期的に人が来ている様子がわかれば、空き巣なども狙いをつけにくいのかもしれません。
実家の空家を空き巣から守る7つの対策
前段のパートで見てきたように、人がしばらく出入りしていないことや防犯対策があまりされていないことが空き巣に狙われやすい要因です。
このパートでは空き家になっている実家を空き巣から守るための7つの対策を紹介していきます。
空き家の実家を空き巣から守る7つの対策は
以上があげられます。
7つの対策すべてを取り入れることは難しくても、複数の対策がされていれば、それだけ防犯の効果も上がるでしょう。
実家を空き巣から守る7つの対策①:定期的に草刈りをする
実家を空き巣から守る7つの対策の1つめは、定期的に草刈りをすることです。
不在にしている家のようでも草が刈られていれば、定期的に人が来ていることがわかります。
時期は春から夏、庭だけでなく道路に面した部分や門の周辺など細かいところも刈っておくとよいでしょう。
実家が遠方にある、時間がなかなか取れないなどの場合には、オンラインで依頼できる草刈りサービスなどプロに依頼するのも一つの方法です。
実家を空き巣から守る7つの対策②:郵便物やチラシなどを片づける
次に紹介する実家を空き巣から守る7つの対策は、郵便物やチラシなどを片づけることです。
窓などが閉まりっぱなしでも、郵便ポストから郵便物やチラシなどが溢れていたりせずキレイであれば、やはり定期的に人が来ていると警戒させることが出来るでしょう。
郵便については郵便局の転送サービスが便利ですが、チラシについてはなかなか有効策がありません。
有料のサービスにはなりますが、住宅メーカーや警備会社が提供している「空き家管理サービス」を利用するのも良いでしょう。
実家を空き巣から守る7つの対策③:植木の剪定をして見通しを良くする
実家を空き巣から守る7つの対策3つめに紹介するのは、植木の剪定をして見通しを良くすることです。
庭や道路に面した生垣の木が伸びていると、家の前の通りからの見通しが悪くなり、人の目を気にせず侵入しやすくなります。
木の高さや本数、枝の数によっては、自分で剪定するのも難しいので、造園会社やオンラインで依頼できる剪定サービスに依頼するのが良いでしょう。
実家を空き巣から守る7つの対策④:窓にセンサーをつけたりフィルムを貼る
実家を空き巣から守る7つの対策4つめですが、窓に防犯センサーをつけたり防犯フィルムを貼ることです。
空き巣の侵入方法もいろいろあると思いますが、手口として多いのは窓からの侵入だそうです。
私の実家も1階の小さな窓から侵入されていました。
窓に取り付けておいていざというときに音がなる防犯ブザーや、窓をハンマーなどで叩いてもガラスが割れて飛び散るのを防止するフイルムなどが売られています。
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取り付けるのも簡単なので、購入してきて自分でセットすることが出来るでしょう。
実家を空き巣から守る7つの対策⑤:警備会社のセキュリティシステムを設置する
5つ目に紹介する実家を空き巣から守る7つの対策は、警備会社のセキュリティシステムを設置することです。
センサーが取り付けられ、万が一のときには駆けつけのサービスもあるので安心です。
私の実家は築年数が古く、解体して処分することになっていたのでセキュリティサービスは設置しませんでした。
リフォームして住み続ける場合や建物を含めて売却する場合などは、安全に家を維持するためにもセキュリティシステムの設置は有効だと思います。
実家を空き巣から守る7つの対策⑥:タイマーや人感センサー付の照明を設置する
実家を空き巣から守る7つの対策の6つめは、タイマーや人感センサー付の照明を設置することです。
照明器具とコンセントの間にセットできるタイ―マーを使って、夜の時間は家の中に明かりが点くようにすれば防犯効果が上がるでしょう。
また敷地への入り口や侵入するのに狙われやすい場所などに、人感センサーつきの照明を設置するのも効果があります。
私の実家も車庫の入り口に人感センサーつきのライトがあったのですが、漏電が心配でブレーカーを切っていたため空き巣の侵入のときには稼働しませんでした。
実家を空き巣から守る7つの対策⑦:住宅メーカーなどの空き家管理サービスを利用する
実家を空き巣から守る7つの対策の最後の7つめは、住宅メーカーなどが提供している「空き家管理サービス」を利用することです。
このサービスは大和ハウスやALSOK、SECOMなどの企業が提供している空き家向けのサービスで定期的な管理をしてくれます。
料金やサービス内容には各社違いがありますが、月に1回の巡回やポストの投函物の整理などもあるので有効な対策となりそうです。
実家が遠く定期的に空き家の管理に行けないなどの場合には、このようなサービスを導入するのが良いのではないでしょうか。
実家の空き家を空き巣から守る7つ対策のまとめ
以上こちらのパートでは、空き家になった実家を空き巣から守る7つ対策を紹介してきました。
7つの対策すべてを取り入れるのは難しいかもしれませんし、費用もかかります。
私の実家に空き巣が侵入した時期はちょうど父が入退院を繰り返し、施設で看取り期に入った頃で実家じまいが手薄になっていたのです。
草刈りがまったく出来ていなかったため雑草が伸び放題で、後から気がつきましたが誰かが故意に置いていったゴミが放置されていました。
防犯のステッカーやダミーのカメラを設置するなど、自分でも出来る対策があったと今になって思っています。
実家じまいをする方は、片付けと並行して出来るところから空き巣対策を始めることをおすすめします。
実体験!空き家になっていた私の実家が空き巣に入られた状況とは!?
こちらのパートでは、実際に私の実家が空き巣に入られた状況と考えられる要因について書いています。
空き家になっていた私の実家に空き巣が入ったのは、実家じまいを始めて4年目、最後の年でした。
前述のように父の看取りなどで忙しく、しばらく実家の手入れには行くことができなかった中、空き巣の侵入は起きていました。
空き家の状況
- 車庫の入り口や玄関付近、庭など、雑草が伸び放題になっていた
- 誰かが故意に置いたと思われるゴミが敷地のなかにあった
- セキュリティシステムは設置していなかった
- 防犯ステッカーやダミーのカメラなども取り付けてなかった
現場は
- 前面の道路と敷地に1.5メートルくらいの高低差がある
- 道路以外の3方は家が隣接している
- 侵入できるのは道路に面した車庫から上がる階段のみ
侵入の状況は
- 車庫から階段をあがり家の裏にある庭に回り込んだ
- 雨戸はすべて閉まっていて、雨戸のない窓はすべてワイヤー入りのガラスだった
- 侵入されたのは庭に面した大きな窓の上にある「欄間窓」であった
自分もかつて住んでいた実家なので、なんとなくの感覚で泥棒などは入りにくいだろうと思い込んでいたところがありました。
- 家の前の道と敷地に高低差があり、残りの3方は家が建っていて窓なども面している
- 誰かが侵入するとすれば、道路に面した車庫から階段をあがるしかなく、通りの向かいのお宅からは丸見え(だと思っていた)
- 実際には高低差があるので見えづらく、家の外灯なども点いていなかったので夜間であれば入りやすかった
- 雨戸はすべて閉め施錠、残りの窓はワイヤー入りのガラスなので侵入するところが無いと考えていた
空き巣が侵入したのはなんと「欄間窓」、雨戸の桟をよじ登ったあとがついていました。
いつも実家の雨戸はすべて閉めていましたが、「欄間窓」に雨戸がついていなかったのです
いわゆる「こじ破り」という方法で、窓ガラスに穴をあけて中の錠をまわして窓をあけて侵入されていました。
家の中の状況は…
- 食器棚や戸棚などの引き出しはすべて引いて中身が散乱していた
- 侵入した部屋に置いてあった調度品などを物色した形跡があった
- 父の見守りに使っていたWebカメラのコード類がすべて引き抜かれていた
- 実家じまいの途中だったため盗られたものの詳細は不明
- 被害がはっきりしているのは使用済みのブランドのバッグなど
実家じまいも最後の年で貴重品などは一切無く、家財もある程度処分してあったので大きな被害がなかったのが幸いです。
空き家になってからの3年間は、草刈りや定期的な窓の開け閉めなどをしていました。
4年目は父が亡くなった年で、病院や施設などとの行き来で忙しく実家の様子を見に行く機会がかなり減っていたのが空き巣に入られた要因の一つだと思います。
※実家の現場検証のときにお巡りさんから「こじ破り対策のグッズ」を教えてもらいました。
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空き巣が窓の錠のあたりを「こじ破り」しても、窓を引いて開けることができないようにロックするグッズです。
空き巣対策としてはコスパがよく、実はお巡りさんも「使っているんですよ。」と教えてくれました。
まとめ:実家の空き家を空き巣から守るために
空き家になっている実家が空き巣に狙われる要因、空き巣から実家を守る対策について、私自身が空き巣被害にあった経験談も交え紹介してきました。
警察に連絡をして現場検証などをしてもらいましたが、最初に侵入された跡を見つけた時のゾッとした感覚は忘れることができません。
お巡りさんや鑑識の方からもお話を伺いましたが、空き家であることがわかると数日間滞在してゆっくり物色したり、不審者が住みつくこともあるそうです。
空き家で煮炊きをしたり冬場であれば家の中で暖をとったりして、不審火につながる危険もあると聞いて恐ろしくなりました。
また犯行の現場に鉢合わせてしまうと、刃物などで襲われる危険性もあったと言われ、今も思い出すと寒気がします。
雨戸や窓が締め切ってあれば空き家かもしれないと思われるかもしれません。
ですが、ポストの投函物や草木など外から見える部分に手入れをしていることがわかれば防犯効果は上がります。
防犯ステッカーなども一定の効果があるので、出来るところから対策をしていきましょう。
実家が遠いなどで直接行くことが難しい場合は、有料の「空き家管理サービス」を利用すると良いでしょう。
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