この記事は親が施設に入ることになったとき、実家の片付けを失敗しないように進める方法について紹介しています。
親が施設に入居したあとの実家の片づけで失敗しないためには、兄弟姉妹、家族の意思の疎通が大切で欠かすことはできません。
そして片付けをすべて自力でやるのは時間と手間が膨大にかかるので、必要な部分をプロに依頼すると失敗せずに片付けを進めることができます。
施設に居る親の意向も尊重しながら、実家をどう片付けて行くかや費用についても話し合っておきましょう。
親が施設に入ることになったら!まずは兄弟姉妹や家族で話し合いを!
親が施設に入ることになったときには実家の片付けで失敗しないために、まず兄弟姉妹や家族で話し合いの機会を持ちましょう。
すでに親が自宅に居たときから、介護のことなどを兄弟姉妹や家族で話をしてきたという場合も多いと思います。
実家の片づけは手間も時間もかかるものなので、あらためて方向性について話し合っておきましょう。
話をしておきたいこととして
- 介護施設の費用について
- 入居中の面会や病院への付き添いについて
- 親が施設に入ったあとの実家をどうするか
- 空き家になっている間の実家の管理をどうするか
- 実家の片付けを始める時期や役割分担をどうするか
などがあげられます。
お互いに話をして大まかな方向性が決まっていれば、実家の片付けについても段取りがしやすいでしょう。
例えば施設での費用をねん出するために実家を売却する場合では、解体や売却に合わせて急ぐ必要があります。
逆に実家を急いで処分する必要がなければ、必要なところから片付けていくことも可能です。
実際に実家を片付けるときの役割分担や時間的な配分も決めておくと、失敗せずに作業を進めやすくなるでしょう。
親が施設に入ることになったら最初に片付けておくものは?
親が施設に入ることになったら、実家を片付けて入居してからの生活に必要なものを準備しましょう。
介護施設に入居するときには、施設の方から準備するように案内があって持っていくものと自分たちで決めて持っていくものがあります。
また入居したあとに補充が必要なものや、親の希望で持っていくものも出てくるので、身の回りのものをわかりやすく整理しておくと良いと思います。
親が施設に入るときに最初に片付けておくもの①:施設で必要になるもの
親が施設に入るときに最初に片付けておくものは、入居する施設で必要になるものです。
片付けて整理しておくのは
- 後期高齢者被保険者証
- 介護保険被保険者証
- 衣類・日用品
- 処方薬
などです。
実家を片付けて、施設で必要なものをすぐに持っていけるように整理してまとめておきます。
施設で着る衣類は脱ぎ着しやすいものがほとんどなので、入居後に着ることの無さそうな衣類は整理しておくと後々片づけが楽になるでしょう。
親が施設に入るときに最初に片付けておくもの②:親の趣味のものなど
親が施設に入るときに最初に片付けておくものの2つめは、親の趣味のものです。
入居した施設で親が少しでも寂しくなく穏やかに過ごせるように、好きなものや趣味のものを差し入れると喜んで貰えます。
また入居した後に、実家から探して持ってきてほしいと頼まれることもあるかもしれません。
私も施設に居る父から「会社を退職するときにもらったアルバムが見たい」と言われたことがありました。
実家の片づけがまったく手つかずの状態だったので探し出せず、ついに見せてあげることが出来ませんでした。
実家じまいで最後の片づけをしていたときにアルバムは見つかりましたが、最初に実家を片づけて整理していれば父に見せることができたはずだと後悔しています。
本人の思い出や趣味に関するものは、間違えて処分しないようにわかりやすく整理しておくことをおすすめします。
親が施設に入るときに最初に片付けておくもののまとめ
親が施設に入るときに、最初に片づけておくものについて解説してきました。
最初に片づけおくものとしては
- 施設で必要になるもの
- 親の趣味のもの、思い出の品
があります。
施設で着る衣類については、後から交換したり補充するようになります。
新しく買い足しても良いのですが、本人の気に入っている服などがわかっていれば処分せずに取っておきましょう。
また趣味のものや思い出の品は整理して片づけておき、間違えて処分してはいけません。
衣類や日用品と違って、趣味のものや思い出の品は新しく買い替えが効かないからです。
最初の段階では施設で必要なものや使うものを分けて整理しておくと、失敗せずに実家の片付けを進めて行くことができるでしょう。
親が施設に入って落ち着いたら片づけるもの
親が施設に入る前の片づけが終わって落ち着いてきたら、次は実家の外回りと中の片づけに取りかかりましょう。
空き家になる期間が長くなると、植木や草が伸び放題になり家の中もカビが発生したり埃っぽくなってしまいます。
数回では終わらず定期的に通って片付けをすることになるので、兄弟姉妹や家族で役割分担をすると失敗せずに効率よく進めることができます。
家の外回りの片付け
家の外回りの片付けは、防犯対策や近隣対策、災害対策の目的でしっかり行うようにしましょう。
庭の植木は枝が伸びたままになっていると、敷地からはみ出たり隣家の建物に接触するようになり近隣トラブルの元になりかねません。
また普段から家の窓も閉めっぱなしで庭の木が茂っていれば、管理のために人が来ていない空き家だろうと空き巣などに目をつけられやすくなります。
近隣対策に加えて、空き家になっている実家が空き巣などの犯罪被害に遭わないためにも植木の剪定をするようにしましょう。
実家の敷地に生えてしまう雑草も同じように、近隣対策、防犯対策として手入れが必要です。
雑草が伸び放題になっていれば、やぶ蚊などの害虫の発生の元となり近所からのクレームを招きかねません。
玄関付近や庭に雑草が密集している状態が続けば、やはり空き巣が目をつける元になります。
春から夏の間に最低でも1回、できれば2回は草刈りをしておくのが望ましいでしょう。
そして郵便ポストのチラシや郵便物の管理も防犯対策として欠かすことができません。
郵便物やチラシが溜まったままの郵便ポストは、空き家で長期不在であることが一目でわかってしまいます。
郵便については転送届を郵便局に出しておき、チラシやDMについては定期的に回収するか投函口を塞ぐなどの対策をしましょう。
家の中の不用品
親が施設に入って少し落ち着いたら、家の外回りと合わせて家の中の片付けを始めましょう。
ただし、一番最初の片付けで整理しておいた親の趣味のものや思い出の品は処分せずに置いておきます。
施設で着るものが足りなくなって整理しておいた衣類を届けたり、本人の希望で実家から持ってきてほしいものが出てくることがあるからです。
家の中で片づけていくのは、親の施設での暮らしには関係のない不用品を処分していくのがよいでしょう。
例えば
- 家具
- 布団
- 食器
- 台所
- 大型の家電
- 物置の中の不用品
などです。
私も実家じまいを経験しましたが、家の中の片付けを始めてからすべて終わるまではかなり時間がかかります。
親が施設に入った段階から片付けを始めておけば、その分実家じまいの負担が少なく済むでしょう。
家の中の片付けは不用品の処分までをすべてやろうとすると時間と手間が膨大にかかってしまいます。
家具や家電、粗大ごみなどは、回収と処分を不用品回収業者に依頼すると効率よく片付けが進むでしょう。
私自身も実家の片付けをしたときには、家具と家電、粗大ごみや一般ごみをまとめて不用品回収業者にお願いしました。
プロに依頼すれば費用はかかりますが、片付けがなかなか進まないという失敗をせずに済んだので本当に良かったと思います。
不用品の数や品目などによっても料金に差があるので、不用品回収業者は1社だけで選ばずに複数の会社の見積もりを比較することをおすすめします。
親が施設に入って落ち着いたら片づけるもののまとめ
親が施設に入って落ち着いたあとの片付けは、家の外回りと家の中の不用品を進めましょう。
大切な点として
- 親が施設で暮らすのに必要になりそうなものは処分をしない
- 家の外回りは防犯対策や近隣対策として必ずやっておく
- 大量に出る不用品や粗大ごみはプロに回収を依頼する
などをお伝えしました。
すぐに実家を処分する場合は別として、家の外回りや中の不用品の片付けについては親にも相談なり同意してもらって進めるのが望ましいと思います。
空き家になると何かと物騒なことが多いので、近所に迷惑や心配をかけないためにも必要な片付けであることを理解してもらえるように伝えましょう。
実家の状態について親とコミュニケーションがとれていれば、失敗せずに片付けを進めることができます。
親が施設に入るときの実家の片付けについてのまとめ
親が施設に入ることになったときから、手続きや面会、片付けなどやることが多く忙しくなります。
また親が施設に入ってからも身体の状態や病気など状況が変化していくので、入居したら終わりというわけではありません。
常に時間を確保できるとは限らないので、実家の片付けは出来るときに、そして早めに始めておくようにしましょう。
私も父が施設に入居してから実家の片付けを始めましたが、すべて終わるまでに約4年かかってしまいました。
自分自身の仕事や生活もあるので、思ったように時間が取れなかった時期もありました。
実家の片付けを失敗しないで進めるためには、兄弟姉妹や家族との役割分担とプロの手を借りることが大事なことだと感じています。
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